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【書評】『桜のような僕の恋人』(集英社文庫)

 どうも。今回はこちらの小説、「桜のような僕の恋人(集英社文庫)」について書いていきます。


桜のような僕の恋人 (集英社文庫)

 

ストーリー

 主人公の朝倉晴人は、美容師の有明美咲に片想いをしていたのですが、ある日彼女と接点が出来るきっかけが起こり、次第に彼女も晴人のことが気になる存在であると認識するようになります。

 晴人は彼女と関わるようになってから、諦めていたカメラマンをもう一度目指すようになり、彼女に認められるような男になるためにカメラマンの助手として一生懸命働くようになります。

襲い掛かる死へのカウントダウン

 しかし、出会いの後、夏頃になって彼女は、医者から急速な速度で体が老化していく遺伝性の病気であると診断されました。しかもこの病気は治療法が確立されておらず、実質、余命宣告です。

 日に日に老化していく自分の姿を見られたくないという思いから、夏の終わり頃に会ったのを最後に、美咲は晴人と会うことを避けるようにしました。

 そして美咲は、時間の経過と共に本当に体が老化していってしまいます。老化していくにつれて体が思うように動かなくなっていく様子を文章で見た時、胸が苦しくなりました。

 晴人は美咲の病状を彼女の兄から聞かされ、ショックを受けます。そして、美咲が生きているうちに自分が撮った写真を見てもらうために、職場の先輩に自分の写真も展示してもらえるように頼みます。

 そして、ほぼ動かなくなった体で美咲は展示されることになった晴人の写真を見に行きます。

感想

 この作品を読んで思ったことは、恋は人間を前向きにしてくれるものです。プロ野球で三度の三冠王を獲得し、引退後は中日ドラゴンズで監督も務めた落合博満さんも著書「采配」の中で成長したければ結婚するようにと言っています。

 晴人は、美咲と知り合う前は、現実の厳しさを知りカメラマンの道を諦め、フリーターをしていました。しかし、美咲に惚れ、話すことが出来てからは彼女に認められるような自分になりたいと思い、もう一度カメラを手に取りました。

 その後も自分の実力の無さを痛感するのですが、美咲の病気を知ってから何としても見てもらおうと普段怒鳴られている先輩に自分の写真を載せてくれるように必死で頼みました。

 こんな行動は、美咲と出会う前はしなかったでしょう。美咲と出会ったことで、晴人は人間的に成長していった。この作品は彼の成長物語でもあります。

 

 そして、人間いつ死ぬか分からない。100%長生き出来るとは限らず、いつ病気が見つかったり、事故に遭って若くして死ぬことも珍しくない。

 

 だからこそ今日が人生の終わりだと思って一日一日を悔いなく生きることが大事であると思いました。


桜のような僕の恋人 (集英社文庫)

 

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 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。