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【書評】いつか、君の涙は光となる

 どうも。takaです。今回の記事では、「いつか、君の涙は光となる(スターツ出版文庫)」についてです。

 


いつか、君の涙は光となる (スターツ出版文庫)

 

ストーリー

 この物語の主人公・園田詩春は十一歳の時に父が殺人を犯した後から人の泣いた回数が他人の頭の上に表記されているのが見えるようになるという能力が備わります。しかも、相手の頬を触ると泣いたシーンが浮かんでくるという要素も加わります。

 この能力の影響で小・中と学校から浮いた存在になりますが、高校に入ってからは、先輩によるいじめはあるものの、友人も出来て波風を立てることなく過ごせるようになります。

 思ったのですが、体育会系の部活にある先輩による後輩いじめは、自分が一番下の時に同じ目に遭って、その時に受けた傷が代々転化していく。子供の頃に親から虐待を受けたことで、自分が親になって子供に虐待をするようになるのと似ています。

 しかし、同じクラスの吉木馨はそんな詩春の振る舞いが嫌いだと言い、詩春本人も嫌いだと言います。詩春は吉木に対して何か酷いことをやった覚えも無いので不思議に思います。きっかけは能力が備わった時期みたいですが・・・。

どう生きたいかで振る舞いを決める

 泣いた回数が分かったとしても、どうするか。泣きにしてもうれし泣きはありますが、大抵は失恋・大切な人の死など、辛いことが原因で泣くことの方が多いです。

 だから泣いた理由について聞くのは相手の心の傷にナイフを刺すようなものでしょうね。友達だとしても「昨日の友は今日の敵」といいますからあまり追求されたくないでしょう。何なら役に立つかなと思ったら、心理カウンセラーでしょうか?それなら患者も自分から辛いことがあったら言うし、頬に触れて何か助言をしても聞く気になるかなと思います。

 また、詩春と吉木は対照的です。詩春は周りのことを気にするタイプで、吉木は自分中心の考えで動くタイプです。周りのことを気にするタイプは、批判されるのが嫌だからで、保守的で人間関係に亀裂が入ることはあまり無いと思いますが、本音で生きることが難しいです。

 それに対して自分中心で生きている人は、人間関係がおかしくなるリスクはあるものの、本音で生きることが出来ます。どっちが良いかというと、それぞれにメリットデメリットがあるから、どちらとも言えません。

 他の人に合わせることは、周りの人間関係が良くなれば仕事も大抵上手くいきますし、それは良いことです。

 ただ、独自の道を進みたいのであれば周りに合わせない方が良い。

 どちらも正しいですし、重要なのはどっちの人生を生きたいかで選択をするべきなのかなと思いました。

 この作品を読んで自分とは対照的な人間とコミュニケーションを取るのは自分にとってプラスだと思いました。対照だからこそなかなか受け入れられず、嫌な目で見てしまいがちなものの、それが良い発見につながるのだと感じました。

 


いつか、君の涙は光となる (スターツ出版文庫)