本が友達の大人の読書感想文

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【書評】ガラスの城壁

 どうも。takaです。今回はこちら、神永学氏のガラスの城壁(文春文庫)についての感想を書いていきます。


ガラスの城壁 (文春文庫)

 

ストーリー

 中学二年の悠馬は、父親がある事件で逮捕されました。

 濡れ衣であり、釈放はされたのですが、それがきっかけでいじめに遭うようになります。

 そんな中、転校して来た暁斗と仲良くなるのですが、彼に真犯人を捕まえようと提案され、事件を追求していく物語です。

 その過程で謎の人に追われたり、接点が全然無かったクラスメイト、休職中の警察官と関わっていきます。

友達とは

 この本を読んで、友達とは「辛い時の拠り所」ではないと思いました。
自分の考えを肯定しかしてこない人はイエスマンでしかなく、自分にとって都合の良い存在にしか思えません。だから今の自分が悪い状況に立たされているとしても気付くことはありません。それに次第に話を聞いているのか疑問に感じたり、不満を抱くようになっていきます。
 友達というのは仲良く話すことはするけど、自分を客観視してくれて、自分が間違った選択をしていたらそれを正すように努める存在。

 言われた直後は言い方だったり、プライドから受け入れられず、だから喧嘩になることもあります。喧嘩するほど仲が良いというのはそのためなのだと思います。
 その後振り返って自分が間違っていたと認識し、仲直り。よくあるパターンです。
 普段は一緒にいて楽しいけど、言うべきことはキチンと言う。
 楽しくお喋りする上で、それが相手に出来るか、そして相手がそれをしてくるかが友達だと分かる判断基準ではないでしょうか。
 自分に厳しいことを言ってくる人の言葉は最も自分を客観視出来るので、耳が痛くても聞きましょう。

 

逃げることには良い逃げ方と悪い逃げ方がある

 この物語は、悠馬を含めた3人の視点で進んでいくのですが、3人共過去に負ったトラウマから今後は自分が傷付かないよう振舞うことを意識したり、後悔しながらももう過去は変えられないからもう遅いと思って生きています。
 しかし、この事件を通じて3人が精神的成長を遂げていきます。
「一度逃げてしまうとどんどん逃げてしまうから逃げてはいけない」というような言葉を学生の頃に教師から言われた人もいるでしょう。
 とはいえ、ブラック企業みたいな心身ボロボロになる所に我慢して耐えて居続けてるのは、いつか身を滅ぼす危険性があるのでそこは逃げてもいい。だからこの言葉をどんなことでも絶対に逃げてはいけないと解釈するのは間違っています。
 今振り返ると、教師の逃げるなという言葉は、「自分の命が危険だと思う時、もしくは困難にぶつかった時に自分が出来ることを精一杯やって、それでダメだったら逃げても良い。だけどまだ何もやってもいないのに自分の勝手な憶測で無理だと決めつけて逃げることはしてはいけない」という意味だったのかなと思います。
 同様に2016年に流行ったドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」もそういう意味のタイトルだったのかもしれません。

 

 この本は前向きになれると思うのでお勧めです。