本が友達の大人の読書感想文

自分がこれまで読んで気に入った本。漫画、小説、ビジネス書、ジャンル問わず紹介致します!!

記憶がリセットされる小説家

 こんばんは。ここの所コートを着る必要があるかどうか、悩んでいるtakafumi1991です。今回お話しする本は、こちらになります!!

 


僕は僕の書いた小説を知らない (双葉文庫)

 

 このお話の主人公は、昨日の記憶を保持出来ず、仕事を覚えたり、新しい人間関係を作ることが困難なので会社に入ってもうまくやっていけないと思ったので就職することは諦め、小説家として生きていこうと決意し、毎日記録を書いて翌日になったら前日書いた記録を見てそれを参考にしながら小説を書いていきます。記憶が失われるためか、日付毎に文章も同一人物だけど違う人物だと感じるように書かれています。読んでいてまるで主人公の中には何人もの人格が宿っているみたいです。

 時系列でいうと、2017年あたりになります。時事ネタとして現実の2016年に起こった「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の連載終了、人気アイドルグループ「SMAP」の解散が書かれているのでリアルだなと思います。何か自然と2016年のことを思い浮かべてしまいましたね。「笑点」の司会が変わったとか、「この世界の片隅に」の映画化、自分の世代の「遊戯王」が原作の続編として映画化されて、それを興奮して観に行って、何気にこれが一人映画の始まりだったなとか。

 

交友関係は広く浅くより狭くて濃い関係の方が良い

 前述の通り、主人公は前日の記憶が維持出来ません。しかし、そんな状況を理解していて、亡くなった両親の代わりに主人公の生活面を支えてくれる妹がいて、他にも学生時代の友人、バーのマスター、担当編集者、そして自分が書いた小説の登場人物のモデルとした女性といったキャラクターが主人公の精神的な支えになってくれているなと思いました。さらに、この人達とは良い信頼関係が築かれていると感じました。

 次の日になると主人公はモデルの女性の名前を忘れてしまいます。けれども女性はそんな主人公を笑って受け入れる。そしてこの女性が一番主人公に大きな影響を与えます。小説を書く過程で追い詰められた状況でも、彼女と関わることで、立ち直り、また執筆を再開する。

 この作品を通じて思ったことは、狭くて濃い交友関係にある人達は、自分が困った時助けてくれたり、励ましてくれたり、後押ししてくれたりするのでとても良いなと思います。もちろん相手が困った時には同じことをしているためだと思いますけど。読んでいて大変だけど支えてくれる人がいるから主人公は何とか生きていけているんだと思いました。

 

 今回のお話は以上になります。次回もまたよろしくお願い致します。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。