本が友達の大人の読書感想文

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【書評】どうでもいいちいさなことで不機嫌にならない本

 どうも。takaです。今回の記事では、受験アドバイザーや評論家、精神科医等、幅広い分野で活動している和田秀樹氏の著書「どうでもいい小さなことで不機嫌にならない本」について書いていきます。


どうでもいい小さなことで不機嫌にならない本
 

本の内容

 人間は、常に誰かに好かれたいという気持ちや、自己愛を持っています。

 それが満たされないとすぐに不機嫌になってしまいます。なので、景気が悪くなったり、他人に自分の悪口を言われると気分が悪くなります。

 

 この本では、そのような不機嫌になる事柄に対する対処法について書かれています。

 

心の負担を減らす

イラスト

 不機嫌にならないようにするには、心の負担を減らすことです。心の負担が減ることによって気にすることが減り、気持ちが安定します。

 不安になる気持ちの代表例として、職場の同僚で優秀な人、SNSで他人が「こんな努力している」という投稿や、多くの人から共感を集めている等です。

 しかし、他人は他人。自分には自分のやり方、生き方があるので他人と比較しても仕方が無いし、「自分なんか……」と悲観的になりやすいです。

 それなら自分の生活を見直して、自分はどういう生き方をしたいのか考えて実行に移した方が負担が減ります。

 

人の悪口を言う人とは距離を置く

イラスト

 上司の悪口を同僚に話すのなら弾むことがあるかもしれませんが、基本的に人の悪口は言ってはいけません。

 

 人の不幸は蜜の味というように、悪口を言うと脳内で快楽を感じるようになっています。

 事実、他人の欠点にしか目がいかない悪口中毒の人は少なからずいます。

 

 しかし、その人達は人の悪口を言うと、言った悪口が自分に返ってくるということに気付いていません。

 

 脳は自分が発した言葉を自分のこととして捉えてしまう性質を持っています。

 つまり、悪口を一番聞いているのは自分自身ということです。

 

 そして評判が下がるのは悪口を言われている人ではなく言っている本人の評判です。 

 

 人の悪口を聞いている時や言っている時の感情を思い起こしてみて下さい。自分が言った場合はますますその人のことが気に入らなくなってイライラするようになり、聞いている場合はうんざりしますし、言い返しても聞く耳を持ってくれず、疲れることが多いと思います。

 

 しかも言っている本人は自分が正義のヒーローだと思っているので余計にストレスが溜まります。なので、イライラしないためにも、人の悪口を言ってきたら真に受けず、聞き流すようにするのが良いです。

幸せは自分が気付いていない所にあるもの

 「仕事が上手くいかない」「年収が低い」と、苦しい気持ちになるきっかけは多くあります。

 しかし、年収が高くないにしても、病気にならずに普通に生きていけるだけでも幸せではないでしょうか?

 もしかしたらテレビで売れている芸能人やビジネスマンの姿を見て、知らず知らずのうちに幸せのハードルが高くなって、周りが見えなくなっているのかもしれません。

 

 しかし、上で述べた通り、人は人、自分は自分です。他の人の成功を見て惨めになる必要も無いのです。

 

 求めるのは自分が満足することなのです。

 

 この本にはすぐに実行できそうなことが書かれているので悩んでいる時に良い本だと思います。


どうでもいい小さなことで不機嫌にならない本

【書評】長嶋茂雄 1974.10.14 最後の日

 どうも。takaです。今回はこちらの本、「長嶋茂雄 1974.10.14 最後の日(文藝春秋)」について書いていきたいと思います。


長嶋茂雄最後の日。 1974.10.14[本/雑誌] / 鷲田康/著

本の内容

 西暦1974年10月14日。天覧試合でのサヨナラホームランなど、ここぞという場面で打って観客を盛り上げさせ、巨人のV9に貢献し、プロ野球の人気を押し上げた最大の功労者、長嶋茂雄さんがこの日をもって選手としてのユニフォームを脱ぎ、一つの時代が終わりました。

 

 この本では、長嶋さんの引退が間近に迫った所から当日までの様子が書かれています。

長嶋さんにとって1番大事なのはファン

 長嶋さんがプロ野球界に入って以来、一番大事にしていたのは、ファンです。ファンが自分を見に来てくれる。だから期待に応えるべくオープン戦でも日米野球でも休まず出場していましたし、選手とファンのつなぎ役でもある報道陣に対して明るく応じました。

 引退試合の日も、チケットを買うべく朝早くから並んで、自分の最後の姿を見に来てくれたファンにものすごく満足してもらうよう最大限務めました。

 監督になってからもその考えは変わらず、FAで相手チームの選手をかき集めたのも、ファンが見たいと思う野球をするためだという側面もありました。

 

 落合博満さんは巨人に在籍していた頃の長嶋さんの采配を見て、全試合勝ちにいく采配であると感じたみたいです。

 どんなに強いチームでも全試合勝つことは不可能です。過去のペナントレースの成績を見ても、1シーズンに100勝以上したチームはいません。

 監督は優勝するためには基本的に80勝位勝てば良いと考えてペナントレースを戦いますが、長嶋さんは観客の中にはこの日が一生に一度のプロ野球観戦であるかもしれないから、負けても良い試合なんて1つも無いと考えて臨んでいたそうです。

時代が作り上げたスーパースター

 長嶋さんが活躍していた頃、日本は高度経済成長の真っ只中で、カラーテレビも普及し始めました。当時長嶋さんの活躍を見るべくテレビを欲しがる人が続出し、家庭にテレビが置かれるようになり、多くの人々がテレビで巨人戦を観ることに夢中になりました。

 長嶋さんの成績に陰りが見えるとともに日本の景気も悪くなり、長嶋さんの引退とほぼ同時期にオイルショックが起きて高度経済成長は終焉を迎えました。

 記録では長嶋さんを上回る人は今後現れるかもしれないですが、長嶋さんを上回るほどのスーパースターはもう現れないと断言する人もいます。

 なぜなら、長嶋さんは時代が作り上げた天然のスーパースターであり、真似してなれるものではない。そういうことなのだと思います。

 

 この本は巨人ファンの人に特にお勧めです。特に選手時代の姿を知らない人に読んでほしいと思います。


長嶋茂雄最後の日。 1974.10.14[本/雑誌] / 鷲田康/著

現在のコロナによるマスクショックを体現している話

 どうも。takaです。2020年に入って世界各地で蔓延しているコロナウイルス。

 これによってどこに行ってもマスクが売り切れで手に入らない事態が発生し、さらには禁止されましたが、高値で転売する人も出ました。

 

 この様子、どこかで見覚えがあり、記憶を辿ると、小学生の頃読んでいたこちらの漫画に描かれていました。


星のカービィ: デデデでプププなものがたり (20) (てんとう虫コミックス―てんとう虫コロコロコミックス)

 

 1994年から2006年の秋辺りまでコロコロコミックで連載されていた「星のカービィ:デデデでプププなものがたり」の20巻に収録されている「消しゴムショック到来!?」(P86)です。

 

ストーリー

 ある日、カービィはマジックペンでカインの体にしてしまった落書きを消すために消しゴムを探していました。

 しかし、どこの店に行っても消しゴムは売り切れ。カービィはきっと誰かが買い占めているに違いないと考えますが、周りの人々はブランド品でもなく、それほど高くない値段で売られている消しゴムが買い占められているなんて到底思えず、深刻に捉えていませんでした。

 

 しかし……

漫画

出典:星のカービィ:デデデでプププなものがたり ひかわ博一(てんとう虫コロコロコミックス)

漫画

出典:星のカービィ:デデデでプププなものがたり ひかわ博一(てんとう虫コロコロコミックス)

 

 場所が変わり、デデデ大王の城では大量の消しゴムが並んでいました。

 デデデ大王は、財テクの達人、チックに言われた通り、プププランド中の店から消しゴムを買い占めていたのです。

 

 現在消しゴムの原料が不足しており、その上プププランドで唯一の消しゴム作りの職人が大リーグに夢中で仕事が手につかない状態。

漫画

 出典:星のカービィ:デデデでプププなものがたり ひかわ博一(てんとう虫コロコロコミックス)

 そんな状況なので消しゴムが不足するのは時間の問題。

 そこでチックは消しゴムを買い占めて欲しい人に高く売ることを考えました。

 

消しゴムバブル到来

 何日か経っても消しゴムは売り切れのままで、消しゴムが手に入らなくなったことで消しゴムのありがたみが分かったと嘆く人達。

 

 そんな中、デデデ大王が新品の消しゴムを持って現れます。

漫画

出典:星のカービィ:デデデでプププなものがたり ひかわ博一(てんとう虫コロコロコミックス) 

 

 すると、多くの人達が大王の元に殺到し、1個の消しゴムを当時高価だったCDラジカセと交換してほしいと頼んでくる人もいます。

 他にも、ジャリとゴムが混ざっていたり、中身があんこになっているといった偽物が横行することによって本物の消しゴムの価値はますます高まっていきます。

 

 しかも、手に入っても人々は本来書いた字を消すために使うものである消しゴムを、盗まれないようガラスケースの中に保管したり、宝石代わりとして使ったり、自分の家を売ってでも消しゴムを欲しがる人も。

漫画

出典:星のカービィ:デデデでプププなものがたり ひかわ博一(てんとう虫コロコロコミックス)

 

消しゴムバブル終息

 しかし、徹夜して並んで買った消しゴムをひったくられたり、中毒に陥る人も現れ、暗い影も。

 消しゴムに振り回されて嫌気が差してきた住人。そんな中、カービィがデデデ大王から進呈された新品の消しゴムを惜しげもなく使っている光景を目の当たりにして、他の人達も消しゴムを本来の道具として使い始め、次第に品不足も解消。消しゴムの価値も元通りになり、消しゴムバブルは一気に終息しました。

経済の仕組みが分かる

 デデデ大王は欲を出して最終的に大量の消しゴムの在庫を抱えて損をしましたが、例えば儲けようと思って株を始めるにしても、売り時がいつなのかというのは不透明なので、売るタイミングがいつなのかを見分ける力が必要になってきます。

 この作品は、「供給が不足すると需要が高まる」、「儲けるには引き際が重要」という経済の仕組みを、この作品では子供にも分かりやすく描かれています。

 

 この話みたいに、マスクの供給も早く元に戻ってほしいですね。


星のカービィ: デデデでプププなものがたり (20) (てんとう虫コミックス―てんとう虫コロコロコミックス)

【書評】高校野球論 弱者のための勝負哲学

 どうも。takaです。今回の記事では、野村克也氏の「高校野球論 弱者のための勝負哲学(角川新書)」についての感想を書いていきたいと思います。


高校野球論 弱者のための勝負哲学 (角川新書)

 

本の内容

 プロ野球界に長く携わっていた野村克也氏は、高校時代は甲子園とは縁がありませんでしたが、高校野球のファンで、高校野球の時期になるとテレビで観戦していたそうです。

 この本では、ノムさんがこれまでの名勝負について等も踏まえて、高校野球の魅力について語っていきます。

高校野球は成長物語

 高校生は15~18歳という、精神的に成長する時期にあたります。大会前は無名だった高校が、快進撃を見せることがあるのも、そういう部分があるのだと思います。

 そして、優勝チーム以外は皆敗者で、一回でも負けたらそれまでの喜びをはるかに上回る程の悔しさを味わうことになり、悔しさのあまり涙を流す球児もいます。

 しかし、負けて悔しい思いをしたことで次は負けたくないとこれまで以上に必死に努力するようになります。

 高校野球を経験することで人は精神的に逞しく成長していきます。そして、この経験が社会に出て仕事で悩んだ時等、壁にぶつかった時に活きるのです。

 

高校野球は試合に勝つことが最優先

 プロ野球は投手とバッターが全身全霊をかけて戦うことを望まれていて、ファンが払ったお金が自分達に利益を与えている以上、それに応えなければいけません。

 しかし、高校野球は負けたらそこで終わりで、3年生はそこで高校野球が終わってしまいます。

 例えば、巨人、ヤンキースで活躍した松井秀喜氏は高校時代、3年の夏の最後の大会の二回戦で五打席連続敬遠され、その結果敗退しました。

 これはスタンドの怒号を浴び、グラウンドにはメガホンが投げつけられ一時は試合中断になっただけでなく、社会問題にまで発展しました。

 周りから見れば、この行為はスポーツマンシップに欠けていると思うかもしれません。

 しかし、当事者側の選手たちは、どうしても勝ちたいという思いが強かったはずですし、非難されるのを覚悟の上で行ったと思いますし、松井選手本人も受け入れたのだから、人間性がずば抜けていますね。

 そしてその結果勝ったのだから、作戦としては正しかったことが証明されました。

 

 同じチームとの対戦が何度もあるプロ野球と、負けたら終わりの高校野球では、一試合におけるプレッシャー、戦い方が違ってくるのです。

 

 

 野球ファンにお勧めです。


高校野球論 弱者のための勝負哲学 (角川新書)